高野山は、平安時代のはじめに弘法大師によって、開かれた日本仏教の聖地です。
「金剛峯寺」という名称は、お大師さまが『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経(こんごうぶろうかくいっさいゆがゆぎきょう)』というお経より名付けられたと伝えられています。
東西60m、南北約70mの主殿(本坊)をはじめとした様々な建物を備え境内総坪数48,295坪の広大さと優雅さを有しています。
高野山の信仰の中心であり、弘法大師さまが御入定されている聖地です。正式には一の橋から参拝します。一の橋から御廟まで約2キロメートルの道のりには、おおよそ20万基を超える諸大名の墓石や、祈念碑、慰霊碑の数々が樹齢千年に及ぶ杉木立の中に立ち並んでいます。
921年、醍醐天皇はお大師さまに「弘法大師」の諡号(しごう)を贈られました。この時、東寺長者の観賢(かんげん)はその報告のため高野山へ登られました。奥之院の廟窟を開かれたところ、禅定に入ったままのお大師さまに出会われ、その姿は普段と変わりなく生き生きとされていたと伝えられています。この伝説からお大師さまは、今も奥之院に生き続け、世の中の平和と人々の幸福を願っているという入定信仰が生まれました。この入定信仰は、1027年に藤原道長(ふじわらみちなが)が高野山に登山してから急速に広がったとされています。その情景を「有りがたや、高野の山の岩蔭に大師はいまだ在(おわ)しますなる」と詠んだ歌が今も伝えられています。
なお、高野山では毎月21日にお大師さまの御廟へ参拝する「廟参日」として、報恩の法会・儀式はもちろんのこと、たくさんの方々が御廟前へお参りされます。
高野山真言宗 高野山 奥之院(おくのいん)
和歌山県伊都郡高野町高野山
電話:0736-56-2002
最寄り駅:南海高野線 極楽橋駅下車、南海高野山ケーブルで高野山駅へ
京奈和自動車道「高野口IC」